花/ふるる
 
は香水の原料や
うつくしい花嫁を飾るため
病気の人のお見舞いにと
買っていく人が絶えませんでした

やがて
わたしたちの間には
たくさんの子供が生まれ
育ち
その間も花は咲き続けました

やがて
子供たちが巣立ってゆき
さみしくなったわたしたちでしたが
お互いの花は咲き続け
時折遊びにくる
孫たちの遊び道具にもなりました

いつしか
花は小さくなり
数は減り
わたしたちは
お互いの死期が近いことがわかったのでした

みんなはわたしたちのみすぼらしくなった花を残念そうに見ますが
井戸の水を汲んできてくれました

やがて
わたしたちは同じお墓に入るのでしょう

もちろん
お花は必要ありません

そうだね、と言って
あなたは笑います


   グループ"。。。。。恋愛詩っぽい。。。。。。"
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