CAFE/ふるる
 
 その手 静かに

 ティーカップに添えられ

 石のように
 また
 白い風のように



          午後の日差しが軽くなったと感じる。
          もうすぐ、秋を告げる笛の音が聞こえ
          るだろう。彼女が薄紫のカーディガン
          を羽織る。熱い紅茶を懐かしく思う。
          あの香り。銀のスプーン。白いカップ
          に添えられた、たおやかな、静かな、




  
               
                    どこからか鐘の音が


                        夏の終わりに 




   グループ"○○○詩+散文の試み○○○"
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