私の小さな致命傷/プル式
 
ゆっくり流れた時間の中で
少しだけ遠くを見た君の目が
瞬き 瞬く

私は少し揺れているから
あなたの瞬きの風が
私のことを遠くへ飛ばした

緩やかな記憶の雨は
思い出の中で淑やかに降り続く
まるで明け方のシーツみたいに

まだ先にあった世界は
せいので消えてしまうから
私はそれに負けないように
ただ手を繋ぎたかった

せっかくの美人が台無しだよ
なんて心にも無い
歯の浮く台詞を呟いたなら
どうして最後まで一緒じゃないの

だけども もう
手の届かない君の心は
路地裏の私を置いていくんだ
君の事は私が一番 なのに

私は大丈夫なんて言わないよ

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