春は月の裏側に/プル式
 
寂しさを積み上げた山は
秋の匂いがした

木の実を拾い動物達と話す

寂しさを暖かさが溶かしていく

山がすっかり溶けると
みんな消えていた

残ったのは

痛いくらいにしんとした
悲しさだった

降り続ける真っ白な涙は
いつしか積もり

全てを覆い隠してしまった


   グループ"恋の歌"
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