異形の詩歴書 高校編その3/佐々宝砂
 
の新聞の投稿欄、大正時代の少女雑誌の投稿欄、ずーんと飛んで70年代の「スプーンいっぱいのしあわせ」、80〜90年代のラブホテルのノート、などなど、読む機会があったら、読んでみるといい。ほとんどがヤマなしオチなしイミなしの垂れ流しだ。もちろん垂れ流しの中にも面白いものはあるだろうし、垂れ流すなとも私は言わない。しかし、垂れ流しそのものは新しくないし、スリリングでもない。「ヤマなしオチなしイミなしの垂れ流し」は、単に、素人文章が持つ特徴に過ぎない。

 高校生の私は素人以外の何者でもなく、自分の書くものが「文学」だなんてつゆ思わなかった。詩であるとさえ、思っていなかった。
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