ポエム派宣言4「ポエムの歴史」/佐々宝砂
 
についての考察を書く数少ない評論家に、大塚英志がいます。大塚のポエム論で、簡潔にまとまっていてわかりやすいのは、『少女民俗学』(光文社文庫)に収められた『【ポエム】―日常に浸み出した「叙情画の世界」』だと思います。大塚英志の考えは私と根本的なところで異なっているのですが、ポエムの歴史を考えるうえで、彼のポエム論は参考になります。

まず、ポエムという言葉の成立した時期ですが、大塚は、「MY詩集」(ポエムとイラストとイラストポエムを主体にした同人誌的投稿雑誌)創刊のころ(1972年ころ)とみなしています。この時期には、少女マンガの世界でも、ポエムという言葉が使われはじめています。ポエムは、その草
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