『鈴香』/士狼(銀)
 
れられないようでした

その頃、残った三の子供は鈴香の二分の一にまで成長して
僕は一姫(いちひめ)と二太郎(にたろう)、それから三四郎(さんしろう)と名前をつけました
一姫は四の子供を産みましたが
二太郎の子なのか三四郎の子なのかが分かりません
二太郎と三四郎は喧嘩をしますが、すぐに仲直りをします
良い子たちです
一姫は体が大きく、赤い線が非常に美しい子です

ひとりぼっちの鈴香も生みました
生まれない子を生み続けました
僕はあまりにも鈴香が可哀相で、
それは、確かに子供を食べてしまったけれど
長女として子供たちを守るために
次郎君の後を追えなかった鈴香が可哀相で、
だから
週末に五藤(ごとう)君と六海(ろくうみ)君を連れてくるつもりです
水草に未受精卵を産み付けては食べてしまう鈴香も
きっと寂しくなくなると思います
その頃には、一姫の卵も十程孵化することでしょう
第三世代の世話が忙しくなってきて
僕は受験勉強どころではなかったりするのです
   グループ"獣化"
   Point(8)