蒼イ春 / 9TEEN the Night/虹村 凌
昭和麓拾年に第一詩を叫んだ
涙と共に溢れ出た其れは
母親を始めとする数人の中での
第一詩だった
昭和奈奈拾麓年に童貞詩を読んだ
熱い感情で紡がれた其れは
拾麓年目の人生の中に於いての
青春詩なのだ
”何か変わりそうだ”と言い訳をしながら
眠れない夜を過ごす 張り裂けそうな胸
夜が大好きなのは 屹度
冷たい朝の風の為 だから
煙草と珈琲を呑んで
お陽様を迎えに行くのだ
お陽様を迎えに行くのだ
クツも脱がず オーディオも消し忘れ
半熟の薄明かりの中 深い眠りへと沈んでゆく
誰とも口を聞かない日なんて年中ある事だ
別に大した事じゃないだろう
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