漏れが美少年だった日々(対アトピー戦記)/虹村 凌
 
それなりに効果があった。
しかし、それもある程度でしかない。
結局は、酷くなっていくしかないのだった。

酷い時の状態は、本当に酷い。
剥がれきらない角質や、渇いた体液が何重にも層を成し、
それがまるで段々畑にように、顔中に凸凹を形成している。
よく、俺もそのツラで学校に行ったもんだ。
よっぽど友人を信用し、好きだったのだと思える。
同学年の奴は、俺のツラを知っていたが、
部の後輩(この時期は既に引退していた)は、気づかなかったりする。

友達の手前、陽気に振舞う。
友人も、俺のツラについては何も言わない。


夜、眠る事が恐怖になったのも、この時期だ。
目覚めれ
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