ひとりごと/虹村 凌
 

抱き合ってりゃ、俺はそれで満足だからよ。

あの頃、お前がいた。
だから、世界がどうなってもよかった。
親友達の忠告も、聞こえちゃいなかった。
僕が女の子とキスしていた丁度その頃
サラリーマン達は会社で働き
イラクではミサイルが飛んでた。
でも、俺には、目の前にいるお前の方が大事だった。

一番辛かった時期に
一緒にいてくれて、ありがとう。
俺も、お前も、嘘だらけだったよな。
でも、俺、生きてるぜ。
愛って、きっとあんなの言うんじゃねぇかな。
俺は、そう思ってる。

今は、お前を愛しちゃいないし。
昔の事だし。逆に基地外程度にしか思って無いよ。
でも、あの頃
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