短編小咄「常連客」/虹村 凌
 
カミサマって野郎がいるんだとしたら、其奴はとんでもなくイヤな野郎だな。
人間ってのが後悔するのを見て、楽しんでやがるんだ。
何故かって?後悔してるんだよ、人間なんつーモンを創っちまった事をよ!
笑えよ、カミサマ。俺らぁてめぇの手の平で踊り続けるぜ。


くそったれが。




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からん




と音を立てて、グラスの氷が音を立てる。
既にグラスは水滴で濡れており、机にも数滴の滴が横たわっている。
窓の外には、静かな風景が広がっている。
対照的に、侑子(20歳・仮名)の心の中は、荒れ狂う海のような状態だった。
侑子の反対
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