エゴ・エリス? ああ 私の兄弟のようであったなら/PAULA0125
 
な その胸を

ねえさまねえさま わたしのねえさま
いとおしいその唇 わたしにください
私の笑顔を 呼び起こしてもらおう
花瓣=かべん}のような 掌で 白魚のような 指先で
歌って下さい 私の愛しさを

にいさまにいさま わたしのにいさま
優しい笑顔で 笑って下さい
壊れたおもちゃを 直してもらおう
ねじを回す 器用な指先で
作ってください 物語の欠片を

こっとんと しるくの海に
母が垂らした 白波に
父が与えた 大岩に
姉が歌った 御伽草子
兄が作った 欠片を使い

いつまでも私を 貴方たちの海の中で
ずっとずっと 育たない私で
我を通す 幼い貴族の
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   グループ"叙情詩「エゴ・エリス?」"
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