のりたま(みんなのうた)/虹村 凌
撃ち殺されて崩れ落ちる世界になるかも知れない
少しづつ意志が小間切れにされてボロボロになってゆく世界が待っているのか
水面に突き刺さる眼鏡
珈琲に浮かぶ月
雲より高い煙草の煙
狂気のしゃぼん玉
親父は俺に人間が何故平等じゃないのか教えてくれなかったが俺は知っているつもりだ
そして馬車馬の様に働く親父を俺はそのまま殺してしまうのだ
目を突き抜ける体液による視姦
狂った朝の光のような匂い
足に絡み付く石鹸の泡
アップルパイの中の指
膣の中にあるマツタケ
腰にぶら下がった安心材料
射精(だ)せばそれで満足
身体はくれてやる。でも心だけはお前に
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