風の化石 2P/10P/翼がはえた猫
ヒトリ漂う月
そうして
歪んだ鏡で自らを眺め続ける
そこに映る月は
時に消えて
時に欠けて
時に自由
かのようになりたいと願う月
そうして
閃いて
融和していく
ソラと海
閃きの双月
やがて
ヒトツになって
消えていく
【深海に預けた】
月から零れた
光の欠片が
海へと潜っていく
ユル
ユラ
と
解き放たれた
欠片が抱く
ディアナの願い
それは何処へ向かうというのか
誰かの眼に映えることもなく
誰かに聴こえる音になる
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