SOUND ONLY−灰色の使徒−/ゴースト(無月野青馬)
すべては過ぎ去り
竜をも見た、あれは、あまりにも巨大だ
濁流を
誰が止められるのか
か細い腕を目一杯伸ばして
手乗り文鳥のケージを守ろうとしても
戻らない時、守れない1羽
輪が空中に浮かんでいるのに、如何なる障壁も本来的にはないんだと
灰色の使徒のサウンドオンリーは言うけれど
どこに勝機があるのだろう
海を呑み込める怪物に勝てるヤツなんていないだろうに
ニーソ履いた少女が
がなりながら突っ込んで行く
雲間から覗いたら少女は眼帯をしていて
デリケートそうなのに
ニヒルな感じではないよ
妖怪でもないね
ネットだけが希望ってタイプでもなさそうでね
粘土をいいものだと語
[次のページ]
前 グループ"SOUND ONLY詩集"
編 削 Point(5)