平成27年5月13日早朝/……とある蛙
や松代城まで行ってきた君
君は蕎麦が好きで
君はバラ寿司が好きで
君はあんみつが好きで
でも実はみんな僕の好物で、
君が合わせてくれていたのかも知れない
それに気づかないぼくはなんて間抜けだったのだろう
今僕は記憶をたどるしかない
何かをきっかけとして君を思い出し
それをせっせと泣きながらメモしている
最後の棺の中の君は
娘に化粧されて
全く生きている時と同じで綺麗だったよ
お願いだから化けて出てくれ
そんな約束したじゃないか
約束破るのはずるいよ。
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