海とSINK/りゅうのあくび
海が凪いだときのように
潮風の薫りと
少しだけ
塩味がほのかにあり
明日のために
夕食をほおばっている
深呼吸をすることができずに
とても動くことも難しい
海底では今がゆっくりと漂流するように
ゆったり苦情を話す母と
お互いの健康のことを心配しながら
いつもと同じように
年を取った母は夕刻にも
キッチンに健気に立っている
きっと遠くの海へとつながる
すべてはSINKのなかにもあって
僕らには静かな明日の
仕度をする理由がある
いつか大切な人と
海の見える港に行きたい
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