キングダム・ブレイク[或いは]巡る吟遊詩人/ゴースト(無月野青馬)
るのか
町のヒトガタ達は
名探偵の死を
受け入れられたのか
今は分からない
永遠に分からないままなのかもしれない
このまま
時の経過だけがあって
砂時計の虚しさがあって
マモノは紛れたままで
ヒトガタ達は鬱屈するだけなのか
遺伝子はどうか
ヒトガタの名探偵の遺伝子はどうなっていくのか
花粉のように
どこかに辿り着くのか
どこかに辿り憑くのか
誰かが観測しているか
平行世界のガリレオのように
誰かが説明するか
平行世界のガリレオのように
誰か命を懸けるか
自分達の可能性
自分達の広がりを、火を
ヒトガタ達が得る日を
ヒトガタ達が得る火を
魔女とマモノ達は恐れているのだ
事象を見聞したなら
吟遊詩人よ唄え
吟遊詩人よ唄え
別の可能性があることを
別の「世界」があることを
唄うのだ
吟遊詩人よ
巡る吟遊詩人よ
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