クリスマス師走にはします私だって/小池房枝
博物館マリンスノー舞うクリスマス
詩の中のかわず深さを自慢する
ぞんざいな存在であれラフレシア
ゴーストと訳したハーンも押井も正しい
使い捨て持てばカイロの日和アリ
離島にはサンタは船で訪れよう
疾駆するピザ屋のバイクがサンタクロース
粧いを落とすや山は笑い含み
くるくると舞い上がるイチョウまた落ちる
クリスマス梅のつぼみも膨らんで
逢魔が刻ゆえか凛々しき散歩犬
崩れかけて崩れぬクイーンエリザベス
半円を描いてサザンカ散っている
ひこ生えの枯れ田のあるじ百舌が啼く
河原一面くっつきむしのキングダム
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