天使は川辺にて/るるりら
しずかな つばさの抑揚に
呼吸を あわしながら歩きます
しろさの きわだつ蝶を
追うとき わたしの 肩甲骨も
空を感じてました
「おたんぽぽしてるの
ふうてん とばそ」
ちいさいひとが 川岸の野草から
ひょっこり 現れて
ちいさいひとの ことばは
おとが ひとつ おおかったりするのです
おとがどこか はずれていたりもするのです
ゆれるのです ことばも 草のように風の中です
姫ジョオンも ゆれています
蝶の軌跡も ゆらいでます
ちいさいひとの 肩が それにあわせて
ゆれています
わたしの肩甲骨も
ゆれています
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