南国の魔女か人魚か轟きか/るるりら
山と山のそのむこうの谷をも なだらかに結んでいるのは、
空の高さと広さに あかるい ふしまわし
カッコー ( の声がするたびに わたしのこころに 閉じカッコをつけてみる
カッコー )
カッコー )
カッコー )
見上げれば 空
眼下には 山と谷の なだらかな稜線
みんなみんな 山の向こうに
ひとつ残らず つれて行っていきますよ
山に入りきると 蝉に かき消されるカッコウの声
谷におりきけば 人に かき消されるカッコウの声
闇が近づけば 夜に かき消されるカッコウの声
稜線
かすかに
蜜の匂いがしてね
カッ
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