deep-freeze/士狼(銀)
押し花の詩集に閉じ込めた死骸と旋律は
千切れてなお美しく
余ったページに
臍の緒を載せて
平らな始まりを白糸で綴じる
翡翠の鱗を載せて
平らな夢を赤糸で綴じる
枯れた悪魔の背骨を載せて
平らな友情を銅線で綴じる
歌を忘れて冷たくなった雀を載せて
平らな死を黒糸で綴じる
寂しいと軽くなる弟の
壊れかけた心臓を載せようとして
やめる
諦めを平らにするには
まだオトナになれていないから
最後のページに
煙草の香りのするキスを載せて
見えない影を見える糸で
綴じる
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