ひざし/草野春心
 


  あなたは
  夏のひざしのように
  あらがえないひとだった



  よごれた窓をやぶり
  ヤニくさいカーテンをそっとくぐって
  卓上のパンを照らした
  空になったビンに煌めき
  つめたい部屋をやさしく見せ
  わたしの手をかわかした
  あついひざしのように



   グループ"春心恋歌"
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