かたむいた胸/
草野春心
かたむいた胸を
祭太鼓が踏みかためていく
永遠へ向うあなたの黒髪の隙、
円形・方形の一群は街を滑落し
ひかりとかげを揺れ模糊となっていく
わたしのさびしさの刹那のうつくしさ
目眩く転げ跳ねる雨ばんだ陽ざしも、
丘のような胸へ、嗚呼あどけなく
贅沢に手放していくあなたです
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グループ"春心恋歌"
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