壁に向かって僕は歌をうたっていた/草野春心
 
  涙を流すこと、いちばん大切な人を
  失うこと、まえぶれもなく、あふれて
  あふれてあふれてあふれてあふれて
  あふれても、人は生きてゆく。生きて
  生きてゆける……



  夜だって朝だって君に会いたいよ。死んだって
  骨だけになったって灰になったって君に会いたいよ。
  黙ってないで、言葉にして。塞いでないで、ぜんぶ
  きいて。誤魔化さないで、居て。僕なら、それを
  見つける。絶対見つける。白だろうが、黒だろうが、
  それは光なんだから……



  想いは君からこぼれ、
  君を包む。想いは僕から
  こぼれ、僕を包む。想いは
  
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   グループ"春心恋歌"
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