オケとヲケの物語り/……とある蛙
兄弟 祝いの舞を求められ
満座でまず兄が舞い
ついで 弟が詠(ながめごと)
それにあわせ舞を舞う
詠の最後に 素性の名乗り
そこへ居合わせ 針間の御言持ち
素性の名乗りを聞き分けて
都に報告、詞章を添えて
兄弟二人は召し出され
シラカの死後の大王空位
兄が固辞して大王空位
弟がやむを得ずつく大王位
直ちに兄弟の復讐酸鼻
山代の猪飼をひっ捕らえ
本人 飛鳥河原で斬殺はあたりまえ
その一族(うから)のことごとく
膝の筋を切断する
さらには父の敵の大王墓
復讐するため暴こうと
ところが、
どこから漏れたか讒言中止
その因果なのか人知れず
子も無くそのまま崩御した
兄が直ちに大王即位
その子悪逆非道と後ろ指
そのまま王家は娘だけ
何の因果か大王家
結局、そこで断絶し
他人(北国の人)ヲホドが婿入り即位
※兄弟の父は一七代履中天皇の子である市辺押磐皇子、一九代允恭天皇の子である二一代雄略天皇と従兄弟だが、雄略によって狩りに同行し殺害される。
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