久保が僕であるために/花形新次
 
君(久保)は僕の場所を
いつも探してた
街の風に吹かれて

僕はちっぽけな人間だ
君だって似たようなもの

それなのに
君はいつも僕を
探していた
あたかも
僕が特別であるかのように

君のことを
マンハッタンのビルの向こう側に
遠ざけようとしたこともある

それでも君は
じっと僕のことだけを
見つめていた
雷鳴轟く中
空き地に積まれたタイヤの上で

(ここからサビです)
久保が僕であるために
僕を消し去ろうとするならば
本当の僕が誰なのか
君に教えてやろうじゃないか

僕はスクランブル交差点で
素っ裸になりながら
僕は僕であって
久保ではないと
通りすがり
見ず知らずの
大人たちに向かって
叫んで〜る

(サビ繰り返し)
久保が僕であるために
僕が僕でなくなるならば
夜の校舎
窓ガラスに
息を吹きかけ
自分の名前を指で
なぞりた〜い




  グループ"パロディ詩"
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