泌尿器科かも/花形新次
 
長い鈍痛が
背中に続いていた
ダラダラ脂汗が
額にうかぶ
誰も、妻さえも気づかず
ただ一人
わたしは苦しんでいた
わけがわからない
きっと大病

ちょっと待てよ・・・
この痛み
親父が苦しんでいた
あの痛み?
そうだとすると
わたしが行くべきは
泌尿器科かも

確かに親父は
異常に痛がっていた
半べそかきながら
まるで子供のように
他の人にはわからない
あまりにも痛すぎたと
今はよくわかる
それは結石の所為

ひょっとすると
この痛み
親父が苦しんでいた
あの痛み?
そうだとすると
わたしが行くべきは
泌尿器科かも

そうだ
絶対にそうだ
親子だから
体質も似ているだろうし

やっぱり
わたしが行くべきは
泌尿器科かも




   グループ"パロディ詩"
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