星の子 (1)/瑠王
のは厳粛で信心深い教会の牧師だった。
"列車事故から生まれた星の子(スターベイビー)"
の見出しが地元の新聞の一面を飾った。生後間もない胎児を線路の上に置き去りにしたであろう、血も涙もない実の親については特に触れられること無く、彼女は神が授けた子として崇められた。
彼女は町の孤児院で引き取られることになり、他の子らと同じようにすくすくと育った。
彼女はいたって普通の女の子だった。
他の女の子と同じように恥じらいを覚え、声をかけられるだけで頬が燃えるように染まる恋もした。
何より、母親と父親を欲しがった。
ただ人と違うことと言えば、額に少し変わった星のかたち
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