Blue/まどろむ海月
 


   青空の
    窮み
    藍
    星空


  孤独だった少年のころ 
  走っても 
  たたずんでも 
  振りかえっても
  吹く風は 仰ぐ空は 
  降る雨は 降る雪は
  いつも いつも
   青


 白いシャツの五月
 草原を駈けて 倒れて 
 君はうつ伏せに
 緑を抱きしめ
 僕は仰向けに
 ながめた空の


薄暗い地下の喫茶店で
思いつめたように
僕を待っていた君
今も 六月の
想いの中に
沈んで
 雨に震える
 紫陽花の
 清冽な
  青

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