おやゆびとこゆびほどの 何気ない距離に
あなたと 私
うずくまる ガラス玉のメールは
自分のなかの可能性を 想像し
ふりかえらない後姿に砕け散る
てみれば きっと
空を泳ぐ茜雲になるというあなたに
同じところばかり すべて
海を這う漁り火になるといい
他者は違う日の自分の姿 それでも
ふたつの行く先の ひとつをえらべずに
この感覚は私だけのもの この身の痛みも
足の先から産道を潜り抜けてきたわたしは
自分の小ささが嫌で
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