【批評祭参加作品】好き勝手言わせて貰う【十年の、事実】/虹村 凌
 
重ねられて行くその様、その感覚が好きだ。その一つ一つが理解出来るのに、つながっていく瞬間に発生する混乱、矛盾、がたまらなく好きなのだ。そのズレは少しずつであるが故に、一つ一つが繋がっていくのも理解出来る。だからこそ、そのわずかなズレ、と言うのがたまらなく愛おしく思える。それが日常に存在しえる、十分に想像出来る、または過去に近い思いでがありうるからこそ、たまらなく愛おしく思えるのだ。

  若さは全てでは無いし、その中にある矛盾や混乱、暴力、絶叫が全てでは無い。違法性や犯罪性なんかクソ喰らえ、と言う姿勢が良い訳でもない。ただ、それを情熱的かつ冷静に見つめる独特の匂い、感覚が愛おしく思えるのだ。別
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   グループ"第4回批評祭参加作品"
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