批評祭遅刻作品■時を止める?「殯の森」と「ノスタルジア」における垂直のメタファー/渡邉建志
 
進行していくものが、小説のみならず映画でも可能であるということ。世界とはこういうものだというビジョンが一挙に提示されるメタファー的な瞬間が、なんとかかんとか物語の軸において、時間を与えられつながっていくということ。(物語というものは直立するメタファーを横につなげるための装置にすぎない、などというと極言だろうか。)そのビジョンなりメタファーなりが、魂の救済と強く結びつくとき、アンドレイ・タルコフスキーの映画の宇宙は、見る者の心の中に立ち現れ、拡がり始めるだろう。

僕はビクトル・エリセとアンドレイ・タルコフスキーと佐々木昭一郎が好きなのだけれど、同じくこの三人を好みの作家に挙げる河瀬直美の「殯の
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  グループ"第3回批評祭参加作品"
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