静かに、なるべく静かに(アスパラガスさん讃1)/渡邉建志
 

ぼくはスケートリンクにとじ込められた
きみの日なた
日なただよ



          アスパラガス「スケートリンク」より







詩人の書く言葉は
―いま僕は言葉と書こうとして、声と書いた。
それはいつも声で、とても浮遊していた。
いまでも、密やかに音楽が流れている。
この世界と言う箱ではない別の箱で。

もとより、ふたを開けると鳴りはじめるオルゴールの箱に閉じ込められて、
暗いなかで古い無声映画を見ていたのかもしれない。

一説には、オルゴールの歴史は1814年スイスに始まる。
映画は
[次のページ]
   グループ"フレージストのための音楽"
   Point(8)