詩想/黒乃 桜
と呟いてそれがなんだか虚しいことのような気がして、咥えたままのピアニッシモを口から離して地面に押しつぶした。
そしてフェンス伝いによろよろとだらしなく立ち上がり、着ていたコートのポケットに両手を突っ込んで歩き始めた。
「死相・・かぁ」
俺は今一体どんな顔をしてるんだろう。
今日殴った奴と何処が違うんだろう。
難しい事はよく分からないけど、でも、死んだらきっと俺は俺じゃなくなるんだろうな。
背中を丸めたまま歩いた。行き先なんか分からないけれど、自然と足は家と呼ばれる建物に向かうのだろうか。
それを馬鹿馬鹿しく感じながらも、また新しいピアニッシモを取り出してしまうのだった。
+ + + + +
続きます(´Д`*)
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