詩想 ?3/黒乃 桜
 
んだし。
相手は、本当に?よかったぁぁぁ、と心底ホッとしたような表情で笑った。
何でそんなに笑えるのか、正直分からなかった。
ただ、それだけの事、なのに。

「あっ!俺ね、流音ってゆーの。」

思い出したように相手は自分の顔を指さしてそう言った。
はあ?、となる。もちろんそうなる。
由夜が不思議そうな顔をしていると相手はくすくす笑って、名前、と言った。
暫くぽかんとなったが、変な奴、と口の中で転がしてそのまま、噛み砕いて胃に流し込んだのだった。
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