「名」馬列伝(5) ドルフィンボーイ/角田寿星
ス内容が圧巻だった。スタート後、いつものように大逃げ。10馬身、15馬身と後続を引き離していく。
2周めの向こう正面で手応えがあやしくなり、ペースダウン。古馬たちに並びかけられそうになる。距離がもたなかったのか、誰もが思った。
その直後、二の脚を使って、再び後続を突き放しにかかる。そして1馬身半差、競り掛けられることなく、ゴールイン。東京大賞典、14年ぶりの逃げきり勝ち。
この3連勝で彼は、世代ナンバー1の座と、来年の中央挑戦のチケットを、この手に掴んだ。
さて。「気性難」と一言でまとめてしまった。彼のことを書こうと思うにあたり、資料を集めてみたら、信じられないようなエピソード
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