面接(13)/虹村 凌
のカーテンを締めて、布団にもぐりこんだ。どうも、調子が狂う。特に、彼女との会話に慣れていると、この女とは上手く会話がかみ合わない。かみ合わせたくない、と言うのも正直は話だが。
「私、どこで寝ればいい?」
「ソファでも床でも、どこでも好きなところで寝な」
「じゃあここにする」
と言って、女は俺の布団の中にもぐりこんできた。
「おい、てめぇ何してんだよ」
「何って?あなたの為を思って、ここにしてるのよ?」
「あ?」
「ソファとか、彼女のベッドとか、そんなところにアタシの匂いついてたら、いやでしょ?」
「…」
「彼女との仲を引き裂きにきたんじゃないんだし、ここで
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