面接(17)/虹村 凌
ゃって弛緩するより、常に不安でいる方が何か面白いと思うんだ。まぁ、そんなのは本人の心がけなんだろうけどさ」
「…あんた頭オカシイんじゃないの?!」
「ハハ、よく言われるよ」
俺は新しくセブンスターを取り出して、火をつける。
「俺、きっと頭オカシイからさ。ごめんな、言うの遅くなって」
「変なのは最初に聞いた…」
「変じゃなくて、オカシイんだって、きっと」
「…」
「ごめんな」
「…寝る」
「うん。寝るとこ、ある?」
「大丈夫。私が寝るとこは、確保してるから」
「そうか。うん、わかった。おやすみ」
彼女は和室に向かうと、自分の布団だけ敷いて、横に
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