セルフディフェンス/北村 守通
習をしに行った時のことである。東京で生活していた頃は、よく管理釣り場に行って投げていたので、最初その時の感覚で投げていたのだが妙になにか引っかかる。使っているものは同じなのになんでだろう、という違和感を持ち続けたまま投げ続けていると、竿のコントロールを誤ってライン(釣り糸)が自分の顔を勢いよく打った。
あいた!と思って投げるのを止め、状況を確認しようとするとなんか瞼に変な感触がある。そう、毛鉤が見事ボクの瞼を貫通していたのだ。
幸いなことに、その時使っていた毛鉤の先はバーブレスフックという、魚を鉤から外しやすいように”かえし”と呼ばれる部分がないものであったので簡単に外すことができたが、一
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