泥棒の詩/昏(ヤッカ)
 
意味なく悲しくなるときは
どこかで泥棒が死んだんだ。
みんな
イコールをつなぐ日々や
幸せなふりには飽き飽きしてる。

泥棒になろうよ。ねえ
死んだ泥棒達のかわりに。
瓦礫の上が秘密基地だったり
うまく眠れた夜を数えて眠れなくなったり
地図をなぞってた指と指が重なって、笑いあったりしようよ。

合図を決めて
手紙を書いて
予告状をポストに入れたら
泥棒日和の始まりだ。

仕事はいつでも大成功
捨てられるはずだった振り子時計
馬鹿にしか見えない猫
僕らの町
盗んだものを並べたら
壊れたアンテナで
あいつらにだって
届きそうな気がした。

警察が追っ
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