ことばのさんすう・1・1/れつら
ィンガーの猫がうんたらという話はひとまず置いてください)。概念はその質・量・様態の解釈が実に多岐に渡っている。単純に言い換えるならば、僕の考える「気持」の像と、あなたの考える「気持」の像は違う、ということだ。これが「林檎」であれば、ひとまず「林檎」を提出することは可能である。「これが林檎だよ」と教えることもできるであろう。しかし「気持」はそうではない。
(余談だが、恐るべきことに、と言わざるを得ないが、この手の単語は数多ある。そのうえ、五感で感知し得ない以上、いくらでもその虚の実態を仮定し、新しい単語を生成可能である。そしてそれが詩をつくることと密接に関わってくるが、これも後にまわす)
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