ゴヒャクブンノイチ/セルフレーム
王子様が手にした
世界の終わりの記憶は
国中を巻きこみました。
王子様が出した命令に従って
暴徒化した住民達は
隣の国を滅ぼし
やがて大陸へ
そして世界中へと
軍を進めていきました・・・
「―おばあちゃん」
「王子様が出した御触れって、どんなものだったの?」
「さぁ・・・それに関しては記述が無いんだよ」
「世界の終わりの記憶、って何?」
「もとは1冊の本なんだ。それを開いてしまうと、
頭の中に世界の終わりの記憶が刻み込まれてしまう」
「その人は、どうなっちゃうの?」
「最後には、記憶に体を蝕まれて、死んでしまう」
「記憶は何処に行くの?」
「また本に戻るんだ。本は未だに存在しているらしいよ。
昔の話によると、終わりの記憶は100通りのストーリーがあるらしくてね。
体を蝕まれた人が言うストーリーは、
ひとりひとり違う」
「怖い」
「怖いな、それ・・・」
ゴヒャクブンノイチ
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