未来についてのモノローグ/
佐々宝砂
そんなに遠くない
あの脚が
空から下がる繰り糸で
奇妙なダンスをさせられる日は
とても近い
あの指が
地下から響く呼び声に共振して
読めない文字を綴り出す日は
きのうわたしを過呼吸に陥れたくちびるは
きっといま静かに寝息をたてる
さよならは言わない
確実に訪れるわたしとあのひとの未来のために
笑顔で献杯する
明け方の発泡酒
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グループ"ポエムス(パキーネ詩編)"
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