未来についてのモノローグ/佐々宝砂
 
そんなに遠くない
あの脚が
空から下がる繰り糸で
奇妙なダンスをさせられる日は

とても近い
あの指が
地下から響く呼び声に共振して
読めない文字を綴り出す日は

きのうわたしを過呼吸に陥れたくちびるは
きっといま静かに寝息をたてる

さよならは言わない
確実に訪れるわたしとあのひとの未来のために
笑顔で献杯する
明け方の発泡酒
   グループ"ポエムス(パキーネ詩編)"
   Point(5)