風のオマージュ その6/みつべえ
 
編者の安西 均は「追憶的なすずしい恋歌」と評しています。
 初々しい少年だった私はいつもこの本を持ちあるいて、好きな詩にチェックをいれたり、感想を書きこんだりしていました。よっぽど気に入ったらしく、この詩には赤鉛筆で◎が付いています(笑)。
 ところで私はしばらくの間、っていうよりも、ン十年後にたまたま読み返すことになった先日まで、題名にもなっている「倒さの草」を、「タオサの草」とデタラメによんでいました。倒れた二人と倒された草のイメージが強くて、しかも当時は今よりも漢字読めなかったもんで(笑)。「サカサの草」ですな、もちろん。ふがいない読者ですいませんでした、小山さん。




●小山正孝(1916〜2002)

東京生まれ。学生のとき立原道造と交遊。終刊近い「四季」の編集にも参加した。生粋の抒情詩人の系譜。去年11月14日、86歳で亡くなった。もうじき一周忌ですね。
   グループ"☆風のオマージュ"
   Point(8)