黒頭巾ちゃんと赤頭巾ちゃん/チアーヌ
 
ォークを差し出しました。
ふたりでお茶を飲み、食事を始めようとしたそのとき、空がふと曇りました。
黒頭巾ちゃんが目を上げると、そこにはおおかみが立っていました。おおかみのせいで太陽の光がさえぎられ、辺りは暗くなってしまいました。
「よう、お二人さん。俺も仲間に入れてくれよ」
そういいながらおおかみが腰を下ろしました。
「嫌な顔するなよ、黒頭巾ちゃん。ほら、ちゃんと貢物だって持ってきたんだからさ」
おおかみは懐から、シャンパンをとグラスを取り出しました。
ポン。
勢いよく栓が抜かれ、おおかみがにっこりと笑いました。
「飲むだろ、黒頭巾ちゃん」
「まあね」
赤頭巾ちゃんは、戸惑っ
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