卒業式/1486 106
 
朝早くから草刈に呼ばれた
今日は僕の卒業式なのに

学校前の畦道は背丈ほどある植物が生い茂り
車で左折することさえままならない状態だった

僕は見るからにやる気のなさそうな
いわゆる今時?の女の子とペアを組まされた
最初はお互い無口だったけれど
道が綺麗になるにつれて会話が芽生えていった
彼女は仕事の喜びを感じたのか
笑顔で仕事に精を出していた

僕も仕事に没頭していると
遠くの校舎から森山直太朗のさくらが聞こえていた
腕時計に目をやると時刻は11時を過ぎていた
しまった、卒業式が始まってしまった!

体育館はゲストのテレビタレントに
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