薄晴れる二月に/縞田みやぎ
て歩くのでしょう
わたしたちの手は
きっと
あなたのこと 足も 手も
待ちくたびれていられない から
だから あなたにゆるされたいと思うことも
そんなには ありません
あなたの手首をつりさげて
きっと 引いて歩くのでしょう
ふと合わせた わたしの手のひらから
あなたは するりと手を抜いた
もういちどのばしたわたし を うつむいて
あなたはしずかに 振り払う
ねえ こどもたち
わたし
わたしは
なんと
せいの高い生き物だったのでしょう
引かれていくあなたは また
もう片方の手をだらりと からっぽにして
すこし つまさきで
わたしの前を歩いていく
ねえ こどもたち
おだやかに今日も晴れて
あなたのつまさきのあたりに
のびて わたしの影があります
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