月夜/
LEO
一月ついたち
凛として
鈴の音が
聞こえてきそうな
夜でした
まっすぐのびるこの道も
ざわとも動かぬ杉の木立も
風の止んだ雪の原も
すべてに
群青いろの絵の具を
とかして撒いたのは
雲の波間に
朧気な
月あかりの仕業
蒼い冷気は
頬を研ぎ
髪を磨ぎ
懐までも
忍び込んで
私もまた
その色の一部に紛れて
ほら
耳元で
りーん、と
鈴の音
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