生きるために/渡邊永遠
 

まだまだ、これからが本番であって
始まりさえ、していないのだ


新年を迎えるとき
生きることについて考える

そして同時に
死について考える

人間は、産まれ、生きて、死を迎える
そこには地位も身分も人種も性別も
何もかもが意味をなさない


なぜ、生きるのか
なぜ、死ぬのか

死を身近に感じては
考えても考えても、
答えは見つからない

ただ、確かなことは
いつかは私も必ず死を迎える日が訪れる

本当にそれが訪れる時は
死ねないも死にたいも関係なしに無情を通り越してやってくる

いま、確かなことは
死は必然であることを自然に受け入れながら

その時に困ってしまわないように毎日を全力で生き抜いてゆくことが必要だということだ

死を見つめられなければ
生き方さえ、見つからないのではないだろうか
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